2015年5月28日木曜日

庄司紗矢香ヴァイオリン・リサイタル


 庄司紗矢香&ジャンルカ・カシオーリ・デュオ・リサイタルを聴いた。

 庄司紗矢香の リサイタルを聴いたのは2回目。前回は前から2番目の席だったが、今回は後ろから2番目だった。にもかかわらず、1曲目のモーツアルトが始まった瞬間、 ヴァイオリンの音の大きさに驚いた。前はもっと細い音だったような気がする。ホールのせいかもしれないけど、大家の雰囲気が出てきたのかも。

 2曲目はベートーヴェンのソナタ6番。事前にクレーメルとオイストラトフのCDで予習をしたところ、めりはりのないつまらない曲だと思って期待していなかった。ところがあにはからんや、庄司紗矢香の緻密かつ悠々とした演奏にすっかり魅了されてしまった。終演後、当地方の観客にはめずらしく、ブラボーの声あり。

 さてさて、ここから事件発生。休憩後のストラヴィンスキーが始まったところで急に腹が痛くなり、曲の切れ目で席を立ちトイレに直行した。コンサートの前に食べた○将のニラレバいための油が悪かったのだろう。なんたる失態。

 再入場は自粛してロビーからドア越しにストラヴィンスキーの残りとラヴェルのソナタを聴いた。それでもすばらしい演奏だったのは判ったのでますます無念。アンコールのシニュトケ「祝賀ロンド」は拍手の間に入場してかろうじて聴いた。


  ということで、とほほの一日だったが、会場で売っていたCDを買ってサインをしてもらった。庄司紗矢香は演奏中のオーラが全くなく、静かというか、大げさに言えば"抜け殻"のようだった。あれほど密度の濃い演奏をした後なので当然でしょうな。CDは家宝にいたします。

0 件のコメント:

コメントを投稿