2021年3月31日水曜日

「邂逅の森」

 

 熊谷達也「邂逅の森」読了

 これはすばらしかった。直木賞受賞作品だから若書きの部類かと思ったら、東北地方のマタギの世界を縦横に描く筆致は、あたかも猟師やクマの息遣いが聞こえそうなくらい見事で、圧倒的な勢いで迫ってくる。

 描写を会話に委ねないで、著者の言葉で心象や背景を説明しているのがよい。最近の軽い小説は90%以上が会話文だったりするからね。

2021年3月30日火曜日

写真を撮るだけ

 2日に休みを取って花見に行こうかと思っていたのに、家の事情で無理そうだ。ま、桜は毎年咲くし、あと2年もすれば毎日が日曜日になるので、今絶対見なければならないものでもない。あ、コロナで不要不足の外出は自粛だし。

 とはいえ、2日は無理でも、もっと北の方の桜の名所であれば来週でも大丈夫ではにかと思っている。もちろん酒飲みも会話もなしの花見である。

2021年3月29日月曜日

強制終了

 新型コロナ感染防止のため市立図書館が休館になった。貸出しも休止になったので「富士に立つ影」の続きが読めなくなった。

 Amazonでちくま文庫の古本を買おうかと思ったが、電子書籍ならともかく、紙の本はなるべく増やしたくない。休館期間はあと2週間。これまでの筋を覚えていられるか。

2021年3月28日日曜日

行って見るだけ

 一日家で過ごす。当地の桜が開花。2日の金曜日に休みを取って花見をするとちょうどいいか。

 デリダのハイデガー論を頑張って1章分読む。あと半分。よくぞここまでよんだという感慨があるが、何も残っていない感もあり。

2021年3月27日土曜日

形から入る

 ちょっとだけ本屋に出かける。あるわけないよなと思っていた「存在と時間」8巻目があったので、ためらわずに買う。これで「存在と時間」は全巻が揃った。あとは読むだけ。

 映画を観ようと思うのだけれど、なかなか行動に結びつかない。観ようとしている作品はトルナトーレ監督のだから、そんなに重いわけじゃないんだけどな。

2021年3月26日金曜日

忌引き休暇

 午前、親戚の葬儀出席のため県内沿岸部へ。新型コロナの影響で葬儀後の会席はなく、折り詰めの食事を渡されて帰ってくる。僕としては平時もこれでいい。この歳になって親戚づきあいを深めようとは思わないので。

 本日、プロ野球開幕。危なげなく勝利して幸先良し。

2021年3月25日木曜日

3千円

 

 新型コロナの影響で送別会ができないので昼に職場で食事会。ホテル調製の弁当。うまし。

 夜、「オレの家の話」最終回。予想外の展開で、にもかかわらず辻褄が完璧に合っているのは見事だった。が、こういう展開にする必要があったかいささか疑問ではある。

Photo: iPnone8


2021年3月24日水曜日

訃報

 妻の伯父が亡くなったので金曜日に休みを取って葬儀に出ることに。

 僕のほうもこのところ調子が悪かったから、気分転換といっては死者に失礼だが、別のところに気力を傾けるのはいいかも。

2021年3月23日火曜日

雑感5

 なんだかあらゆることが手につかず中途半端だ。すべては実家の売却のことが四六時中頭のどこかにあるからだ。

 これはさっさとけりをつけないと、ずるずるといつまでも引きずってしまうな。今週末には不動産業者に連絡しようか。

2021年3月22日月曜日

雑感4

 午後、歯医者。仮歯だった前歯にセラミックの本歯を入り、先月来の治療がひとまず終わる。

 夜、NHK「プロフェッショナル」の庵野秀明特集を観る。

 息子はエヴァゲリオンの熱狂的なファンだ。が、僕は庵野が監督した「シン・ゴシラ」はおもしろく観られたが、エヴァンゲリオンはどうしても駄目である。とりわけ主人公のイジイジしたところが堪えられなくて、「さっさと印籠を出せよ」と言いたくなってしまう。しかして、ファンにとっては、そのへんがいいようだ。

 彼らの琴線に触れる部分が僕には触れないのだろう。僕にとっては、世代の断絶を感じるコンテンツなのである。

2021年3月21日日曜日

雑感3

 一日自宅で過ごす。午前、「緊急取調室3」を観る。1回観たやつだけど、ほとんど覚えていなかった。

 午後、野球のオープン戦。終わって観るものがないので、録画していた「名探偵ポワロ」を観る。合間に「富士に立つ影3」読了。

2021年3月20日土曜日

揺れ再び

 母の見舞い。居室に入った途端、実家を売却する話をされる。先日実家に帰って、残しておきたい荷物を持ってきたのだそうだ。先週、気が重かった理由はこれだが、こうなったら仕方ない。本腰をいれるか。

 夕刻、震度5の地震。けっこう揺れたものの、被害はなし。震度5と6の違いは大きい。

2021年3月19日金曜日

雑感2

  今日の昼食は職場であっせんされた宅配弁当。鶏のからあげを主にした弁当で、あまりに量が多いので、半分残したところ胃の調子はいい。やはり過去の経験に学ぶべし。

 長かった1週間も終わり。喉が痛くなったり、気が重かったりとテンションが上がらない週だった。昔だったら天中殺と言ったところ。

2021年3月18日木曜日

雑感

 喉の痛みは一晩布団の中で、暑くても我慢してじっとしていたら治った。

 今日は入札の本数が多かった。通勤時のバスや地下鉄で聴く音楽は、ブルックナーからシューベルトのピアノ曲に切り替え。まずはルドルフ・ゼルキン。

 さて、今後予想される、私的な面でのめんどうくさい手続きのことを考えるとうんざり。それやこれやで、テンションはあがらず。

2021年3月17日水曜日

いっつもそう

 ちょっと喉が痛くてあせる。おりしもコロナの感染が拡大している時期。ヴィックス・ドロップを舐めまくる。はっきりと痛いわけではなく、かゆい程度なので大丈夫だとは思うが。

 というわけで、今日は超熱燗を湯呑で1杯やってから寝ようかと思ったが、それも我慢してとにかく早寝。

2021年3月16日火曜日

一意見

  緊急事態宣言を解除したがっている政府の思惑とは裏腹に、コロナ感染者はなかなか減少しない。妻はさっさと宣言を解除すべきという意見。もう政府の言うことを誰も聞かないので無駄だ、というのがその理由。なるほどね。

 僕の意見はもっと思いつきレヴェルで、接待を伴う飲食店に入り浸っている輩や昼間からカラオケをやっている年寄りの額に1年くらい消えないインクでスタンプを押してはどうかというもの。通称「バ◯スタンプ」。

2021年3月15日月曜日

金欠に至る病

 特に無駄使いをしたわけではないのに、財布の中がこころもとなくなった。給料日まであと1週間を3千円で過ごすのはいささか辛い。Suicaにチャージしている分を合わせれば昼食代はなんとかなるかな。

 それにしても、金欠の原因をつらつら考えるに、やっぱり電子書籍だ。なるべくバーゲンのときに購入してはいるけど、このところ読書量が増えているので、トータルにするとかさんでしまった。図書館で借りればいいものの、電子書籍は借りに行く手間がかからないのでつい利用してしまった。これくらいしか楽しみがないので今回はいいいとするが、ほどほどにしておこう。

2021年3月14日日曜日

「にじいろカルテ」の話

  一日中、自宅で過ごす。

 録画していた「にじいろカルテ」を観る。新型コロナの影響で収録に制約があるのか、ひとつの部屋にみんなが集まっている設定が長かった。が、ドラマの出来はすばらしかった。特にの光石研の演技には心を揺さぶられた。

 あ、そうか、忘れてたけど脚本は岡田恵和だったんだ。「俺の家の話」といい、今クールのドラマはいいでござる。

2021年3月13日土曜日

レイニィ・デイ

 一日中雨の日。いわゆるゲリラ豪雨ではなく、一定の強さの雨がずっと降り続いていた。こういう雨は久し振りで、いいおしめりという感じ。

 午後、S川内科。雨だから空いているだろうと予想したが、そうではなかった。ここの患者の受診動向は相変わらず読めない。

2021年3月12日金曜日

またまた「俺の家の話」の話

 宮藤官九郎脚本の「俺の家の話」をリアルタイムで観る。涙なくしては観られない。

 とはいえ、単純なお涙ちょうだいではなく、父親の愛人を奪う”エディプス・コンプレックス”ものでもあり、一度離れた能の家元である実家に戻ってくる”放蕩息子の帰郷”ものでもある。近年まれな優れたドラマとなっている。

2021年3月11日木曜日

些事

 東日本大震災10周年。通常勤務なるも、午後2時46分に黙祷。

 帰り、図書館に寄ってCDと「富士に立つ影」の3巻目を借りる。クルト・マズアのブルックナー第9番を借りたつもりが、指揮者はマズアではなかった。

 ベートーヴェンとブルックナーとドボルザークの交響曲第9番をセットにしたCDで、図書館の紹介には指揮者がマズアと記載されていたが、実際はベートーヴェンだけがマズアで、他の2曲は別の識者による演奏だった。

 図書館の説明が不足している面もあるものの、僕はこんな紛らわしいCDを作ったメーカーはどうよと思う。この3曲を別々の指揮者のCDセットで聴きたいと思う人っているの?そういう人は自分の好みの指揮者で3枚別々に買うじゃん。

 とはいえ、実はそれほど怒っているわけではなく、これはこれで他の指揮者の演奏も聴くつもりではある。

2021年3月10日水曜日

夜は寒い

  「富士に立つ影」1巻目読了。「大菩薩峠」に勝るとも劣らないおもしろさだ。これを読めるから通勤バスに乗るのが楽しくなるほど。

 夜、息子が一時帰省。東日本大震災10周年にあたり明日沿岸部に行って現地で追悼してすぐ帰るとのこと。僕に足りないにはこういうところだよな。判ってはいるんだけど。

2021年3月9日火曜日

「先祖の話」の話

 NHK-Eテレ「100分で名著」で柳田国男の「先祖の話」を紹介する回を観た。

「(日本人は)先祖は祀るべきもの、そうして自分たちの家で祀るのでなければ、どこでも他では祀る者の無い人の霊、すなわち先祖は必ず各家々に伴うものだと思っている」

「日本人の死後の観念、すなわち霊は永久にこの国土のうちに留まって、そう遠方へは行ってしまわないという信仰が、恐らくは世の初めから、少なくとも今日まで、かなり根強くまだ持ち続けられている」

 というところに驚愕、目から鱗が落ちる思いだった。日頃から仏教の祭礼様式に違和感を持っており、寺の金もうけのためにやっているのではと感じていた。早速柳田の著作を読んでみよう。

2021年3月8日月曜日

たぶん前にも書いた

 夕方に歯医者。今日は定期的なクリーニング。

 今月に入ってからバスが空いている。卒業式も終わり高校生が少なくなるのは当然として、社会人もいつもの顔が見当たらない。年末なら年休消化はありうるが。あるいは3月に休みになる会社があるのだろうか?どういう意味でそうなるのか、毎年の疑問。

2021年3月7日日曜日

配信Live

 終日自宅で過ごす。

 午後7時から桑田佳祐の有料配信Liveを観る。完成度の高さはいつもながら。今回はネットの環境も改善したのか、映像も実にきれいだった。

 サザンも含めて桑田の配信Liveは3回目だけど、この形態に慣れてくる一方、ミュージシャン、観客の双方ともそろそろ配信では満足できなくなるのではないかな。

2021年3月6日土曜日

日帰り車検

 車検のため朝一番でディーラーに。今日中に仕上がると言う。30年以上車に乗り、定期的に車検を受けているが、当日に終わったことはなかった。コロナ禍でデイーラーも暇なのかな。

 結局3時過ぎには引き取って帰宅。明日までかかると思っていたので、その後なにをするよてもなく、車を使うことはなかった。

2021年3月5日金曜日

反-半沢

 金曜日。定時に退勤し(いつもそうだけど)、イトーヨーカドーに寄って酒のつまみとワゴンセールで売っていた銀座コージーのシュークリームを買って帰る。

 夜、録画していた「俺の家の話」を観る。宮藤官九郎の脚本は凄みすら帯びてきた。すばらしいドラマだが、多分視聴率はよくないだろう。ちょっとでも複雑だと世の中は受け付けないのである。かといって、「半沢直樹」ばかりじゃテレビは衰退の一途だろう。

2021年3月4日木曜日

仮歯男

 午後から休みをとって歯医者に。前回の治療で違和感があった仮歯も調整してもらう。今日は型を取って22日に仕上がる予定。

 「指差す標識の事例」を読み終わったので白井喬二の「富士に立つ影」を読んでいる。先日読んだ「匣の中の失楽」で登場人物がこの小説を読む場面が出てきて僕も読んでみたくなったもの。

 今回は図書館で借りているが、S市の図書館では7巻ある文庫版のうち2巻目が欠本となっている。それくらい存在が忘れられている長編小説。しかし、導入部を読んだだけでも、著者の物語構成の巧みさと江戸時代の大衆文化に関する知識の豊富さには舌を巻く。

 欠本している2巻目はAmazonで古本を買ってある。気合が入っております。

脳細胞

 さて、今日は妻が実家に泊まる日だったので、夜は一人で焼酎のお湯割りを呑みながら録画していた「名探偵ポワロ」シリーズを観る。熊倉一雄がアフレコをしているやつで、安心して観ていられる。

 なるほど、ポアロもののヘイスティングはワトソン役なんだな。優れた名探偵ものはこういう構造になっている。テレビの「相棒」の今のシリーズがもうひとつしっくりこないのは、杉下警部の相棒がワトソン役に徹底してないからじゃないかな。

2021年3月2日火曜日

「指差す標識の事例」

 

 イーアン・ベアーズ「指差す標識の事例」読了

 小説の本文を読み終わってから解説を読む習慣がないので、この作品の題名がどういう意味なのかいまだに判らない。

 エーコの「薔薇の名前」のようだという評価があり、似ている面もあると感じる反面、それほどではないというのが正直なところ。

 しかしながら、17世紀のイギリスの歴史が判らなくてもなんとなく読めるのは著者の力量。通勤バスの中で読んで夢中になって、いつの間にか目的のバス停近くなっていてびっくりしたことも。4人による翻訳がいずれもすばらしいので、長くても苦痛ではない。

2021年3月1日月曜日

カラ決意

 今日から3月。日が経つのが年々早くなって、3月が終われば、あっという間に正月になりそうだ。

 現在の勤務が延長されたことについて、いろいろ考えることがあり、あまりにありすぎていちいち書かないけど、この1年は大事に使おうかとは思っている。と言いつつ、今日の一日を無為に過ごしてしまっている。つまり、思っているだけ。に、なってしまわないよう明日から本気を出そう。