熊谷達也「邂逅の森」読了
これはすばらしかった。直木賞受賞作品だから若書きの部類かと思ったら、東北地方のマタギの世界を縦横に描く筆致は、あたかも猟師やクマの息遣いが聞こえそうなくらい見事で、圧倒的な勢いで迫ってくる。
描写を会話に委ねないで、著者の言葉で心象や背景を説明しているのがよい。最近の軽い小説は90%以上が会話文だったりするからね。
0 件のコメント:
コメントを投稿