2013年5月12日日曜日

ミッドナイト・イン・パリ


 ウディ・アレン「ミッドナイト・イン・パリ」

 ウディ・アレンは僕のもっとも好きな映画監督のひとりだ。本人はどう考えても面倒くさそうな性格で、個人的に付き合うのはごめんこうむりたいが、映画で描かれるなんとも都会的な孤独と救済の物語は他の比較を許さない独自さを持っていると思う。

 かつては監督兼主演をこなしていたアレンも年を取り、役者としては画面に登場しなくなった。この映画はアレンが主演しなくなった以降の作品の中で一番気に入った。
 
 まず、パリの街描写がすばらしい。そして、往時パリに住んでいた芸術家のキャスティングが絶妙で、フィッツジェラルドが登場したときは、芝居だと判っていても「わあ、フィッツジェラルドだ」と感激してしまった。

 さらに、なんといっても主演男優のダメ男っぷりがはまっている。ウディ・アレン本人に比べ毒気がないので現代的かも。中盤にちょい役で出てきたレコード屋の娘がラストのヒロインになるのもうまい。★★★★★


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