2018年10月29日月曜日

「飢餓海峡」


 内田吐夢「飢餓海峡」

 先だって観た黒澤明の「八月の狂詩曲」と同様、往年の名監督の作品に低い評価をするのは気が引けるのだが、古い作品であることを割り引いても現在この映画を観る価値はそれほどないと感じた。

 性格描写をするなら徹底的にする、しないなら他の手段でそれを暗示する。今の映画ならなんらかの方法でそうするだろう。この作品にはそれが足りない。だから、三國連太郎や伴順三郎が北海道での事件後にどういう人生を歩んだかが抜け落ちている。左幸子の名演はさすがだけれど。★★☆☆☆

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