吉田大八「
桐島、部活やめるってよ」
これは予想をはるかに上回ってよかった。評判の小説の映画化。中心的な話題となっている桐島という生徒が最後まで登場しないことは知られた話。桐島は姿を現さないのではなく、もともと存在しないのだろう。
求心性を欠いた現代の若者たちの姿。この映画は、それを安易に否定せず、無理に肯定もせず、一人一人をありのままに描いている。その姿は清々しくもあり、痛ましくもあって、この作品を優れた青春映画にしている。
後にNHKの朝ドラで活躍する役者がたくさん出ている。この時点では神木隆之介のみが抜けた存在で、ひとりだけプロの芝居をやってますという感じ。
原作は読んでいないのでなんとも言えないものの、たぶん小説よりもいいんではないだろうか。★★★★★
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