2014年11月2日日曜日

すーちゃん まいちゃん さわ子さん


御法川修「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」

 荻上直子作品や「グーグーだって猫である」の系統の映画と思いながら見始め、中途で「ちょっと違うな」と気がつき、結局「違うんだよな―」と感じながら見終わった。

 小ネタをいくつか重ねれば一本の映画になるわけではない。この作品、ありそうでないことを、もっともらしく作ったつもりのシーンが多い。監督が男であることも関係があるかもしれない。

 もっとも違和感があったのは、妻子持ちの男が部屋に忘れて行った腕時計を、女(真木よう子)が「ホントに防水なのかしら」と言いながら水を入れたタッパーに落として冷蔵庫にしまうシーン。ないよなあ、それは。 

 しかしながら、柴咲コウがすごい女優だと知った。生き方に迷って商店街をとぼとぼと歩いている後ろ姿は、オーラのないうらぶれた女だが、ふと振り返って顔が映ると女優の姿になる。本来は星ひとつだが、柴咲コウに敬意を表し★★☆☆☆。

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