2014年11月16日日曜日

セッションズ


 ベン・リューイン「セッションズ

 ポリオによって首から下が麻痺した主人公の男と、彼の初めての性交を引き受けるセックス・セラピストの女性との交流をテーマとした作品。重くなりがちな内容を、さらりと、しかし隠さず、ていねいに描いている。実話を基にしているとのこと。

 セラピストを演じるヘレン・ハントの脱ぎっぷりがすばらしい。撮影時は49歳だったようだから、若い女性の体とは違うけれど、むしろこの年代の女性特有の官能を美しく現している。すでにアカデミー賞を受賞していた女優がここまでするかと、ただただ感服した。

  この映画にはセラピスト以外にも身の回りを世話するボランティアの女性たちが登場し、主人公に対して総じてやさしい。あたかも子どもと母親の関係だ。男女 の関係は女性が優位に立つたほうがうまくいくと、僕はこの歳になって感じている。そういう意味がこめられた映画ではないと思うが。★★★★★

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