2013年11月18日月曜日

ニコラ-エワの芸術


 ニコラーエワの芸術、CD13枚組。ニコラーエワはショスタコーヴィチの「24の前奏曲とフーガ」の初演者として今も知られているが、そのほかの演奏は忘れられつつあり、ショスタコのCD以外は廃盤が多い。ここにきてバッハの作品を中心とした廉価版セットが発売されたので、5千円以上する価格に躊躇したものの、思い切って買ってみた。

 電車の中でゴールドベルクから聴きはじめたところ、どれもいい。奇を衒わず、しかしながら、紋切り型に陥ることもない。現代にも通用する立派な演奏だ。録音も優秀で古臭さを感じない。またひとつ、バッハの名盤が揃ったという感じ。

 ニコラーエワについては、アマゾンのカスタマー・レビューに、"(ショスタコの)初演者であることで過大評価されている"というのがあった。僕がこのCDセットをすぐ買う気にならなかったのには、そういう懸念もあったからだ。が、まったくの見当違いだった。今後、カスタマー・レビュー(特に、偉ぶって批判しているようなやつ)は一切参考にしないことにしよう。


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