2014年4月3日木曜日

雪崩のくる日


 辻邦生「雪崩のくる日」読了。

 これぞ小説。日常に潜む人間の暗部をきっちりと描きながら格調が高く、文章は現存しているどの作家よりもうまい。

 こういう小説が古本でしか読めず、どうでもいいような三文小説ばかりが書店に氾濫している状況はまことに嘆かわしい。「ある生涯の七つの場所」シリーズはあと4冊。読み始めたころは先が長いと思ったが、今は読み終えるがもったいない。

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