2015年10月17日土曜日

ホテルローヤル


 午前中、S川内科。待合室で 桜木紫乃「ホテルローヤルを」読了した。

 文章がうまい。うまいが、つくりもの。誰の視点で書いているのか判然としない。何を言いたいのかはなくてもいいが、誰が言いたいのかははっきりしないと困惑する。それは自覚的なのかも知れないが。

 仮に他の作品がこれと同じ調子だったら、この作者の小説を読み続けるのは難しいだろう。川上弘美がいつも同じトーンなのに飽きずに読めるのはなぜなのかを考えてしまう。

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