2020年12月11日金曜日

「ながい旅」

 

 大岡昇平「ながい旅」読了

 作者の大岡昇平の本意ではないかもしれないが、僕がこの作品から最も強く感じたのは、敵国の将校の弁護のために全力を尽くすアメリカ人の立派さである。

 戦勝国が敗戦国を裁くのは欺瞞だという論理が僕には納得できない。だったら誰が裁くのか。自らの手で責任を追求することなど、無責任大国の日本には不可能である。事実、自ら責任を取った日本人はいない。そうじゃないのか。

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