2017年2月23日木曜日

翻訳を甘く見るなかれ

 「カルチャロミクス;文化をビッグデータで計測する 」という本を読み始めた。グーグルがデジタル化した3000万冊以上の本の分析から歴史の新たな一面が発見できるという趣旨の書物だ。

 たとえば、膨大なデータから「男」と「女」という単語の年別出現率を比較すると、かつては「男」が圧倒的に多いが、1983年を境に「女」が多くなり、以後逆転されることはない。

 ことほどさようにおもしろい内容なのだけれど、翻訳があまりにひどくて読み続ける気力が失せてしまった。たとえば、

  彼は兼ね備えることがかなりまれな才能の持ち主だった。
 
 って、どういう意味?文学作品ではないので多少は目をつぶりたいとは思ったが。テクノロジーの発達をめぐる本に人間の翻訳力が災いするとは皮肉なもんだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿