2020年6月10日水曜日

「樅ノ木は残った」


 山本周五郎「樅ノ木は残った」読了

 1,500ページほどを夢中になって読んだ。いい読書体験だった。

 歌舞伎では奸臣として描かれている原田甲斐を忠義に厚く、頭脳明晰な人物として提示し、そうだったのかもしれないと思わせる。(実際はそうではないだろうけど。)

 新たな人物像を造形した山本周五郎の筆力に感服。サイドストリーも充実しており、伏線もすべて回収している。昔の小説家は立派だった。

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