2020年7月8日水曜日

次の一冊

 「三体Ⅱ」は早く読み終わりそうだ。次の本を考えあぐんだあげく、NHKで今放送している「100分で名著」のテキストにした。

 今回番組で取り上げられているのは吉本隆明の「共同幻想論」。「共同幻想論」は確かに難解だけど、吉本の他の代表作(「心的現象論序説」「言語にとって美とはなにか」)に比べるとまだ理解しやすい。言及されている「遠野物語」や「古事記」も、この作品に触発されて読んだ記憶がある。

 かつて生前の吉本隆明の講演を一度だけ聴きに行った。頭の中の自分の考えを懸命に伝えようとする武骨な人という印象だった。今から40年以上前のことで、その当時の僕は「共同幻想論」の強靭なレトリックに全く歯が立たなかった。

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