2017年12月19日火曜日

「彼女が本気で編むときは」


 荻上直子「彼女が本気で編むときは」

 これまでの荻上作品は、特異な場面を設定しながら登場人物の共感の力で淡々と物事が進んでいくという作法だった。作ってるような作ってないような、そういう微妙なバランスが魅力だった。

 トランスジェンダーを取り上げたこの作品は、明らかに作っている。作り方はさすがにうまい。しかしながら、かつてほど心に響くものがない。作っていることが明白だからだ。アートは難しいな。生田斗真は力演。★★☆☆☆

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