2017年6月15日木曜日

「みみずくは黄昏に飛びたつ」

 村上春樹と川上未映子の対談「みみずくは黄昏に飛びたつ」を読んでいる。僕は村上春樹の小説は大好きだが、小説以外の作品はそれほどではない。エッセイや対談などは小説と比べるとかなり手を抜いているという印象を持っていた。

 しかし、この本はいい。対談というより、村上春樹の「騎士団長殺し」をめぐる川上未映子のインタビューなのだけど、川上の質問が的確で村上のこれまでにない(たぶん)本音ベースの答えを引き出している。さらに、村上作品の解説にとどまらず小説全般に当てはまる芸術論になっている。川上未映子って頭いいんだな。

 それにしても、このインタビューを読んでいると創作をするにはインスピレーションが外から舞い降りてくる天賦の資質が必要だということが改めて判るなあ。

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