吉本隆明「共同幻想論」読了。今年読んだ本の中のベストである。
吉本の文章は欧米の哲学者のそれのようにわざと読みにくく書かれていないので最後まで読み切れた。それでも書かれている内容が簡単というわけではないので、僕はいくつかの用語を以下のように勝手に読み替えた。
共同幻想=国家、法
対幻想=夫婦、家族
自己幻想=個人
同致=共存
相対的=どうでもいい
阻害=わきに置く
吉本の独創性はやはり"対幻想"という視点の導入だろう。この概念は曖昧という批判もあるようで、もっとなところもあるかもしれない。しかし、世の中には"個人と全体"というだけの視点では語れない部分があるので、すぐれた着想だと思う。次は「心的現象論序説」の予定。
Photo: Canon PowerShot S120
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